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Wednesday, August 15, 2012

難病ALS、新薬の期待 進行抑えるたんぱく質特定

 全身の運動神経が徐々に衰える難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」の患者の体内で増加し、進行を遅らせる働きがあるたんぱく質を、岐阜薬科大などの研究チームが特定した。新薬の開発や病気の早期発見につながることが期待される。13日付の英科学誌サイエンティフィック・リポーツ(電子版)で発表した。このたんぱく質は「膜貫通糖たんぱく質nmb」(GPNMB)。岐阜薬科大薬効解析学研究室の原英彰教授らの研究チームが、ALSの原因遺伝子の一つとされる酵素SOD1の変異型遺伝子を過剰に発現させたマウスを調べたところ、GPNMBが通常より多くなっていた。さらに、このマウスにGPNMBを過剰に発現させたところ、通常のマウスよりも病気の発症時期が遅くなり、生存期間も長くなることが判明。GPNMBを細胞に加えると運動神経細胞への障害が改善されるほか、ALS患者の血清や脳脊髄(せきずい)液などでGPNMBの発現量が増えることもわかった。

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