2012.10.17 05:00 武田薬品工業が米子会社「URLファーマ」の後発医薬品(ジェネリック)事業を売却することが16日、分かった。既に複数の企業と売却に向けた交渉を行っている。米国では後発医薬品事業で収益を確保するのは難しいと判断した。後発医薬品は今後、新興国を中心に拡大を図り、先進国では新薬に経営資源を集中させる。武田はURLファーマを6月に8億ドル(当時の為替換算で約650億円)で買収した。ただ欧米の製薬大手も手掛けている後発医薬品をめぐる競争は米国で厳しさを増しており、URLファーマは売り上げの大半を占める新薬に特化し、後発医薬品事業は売却することにした。URLファーマが持つ医療用新薬の痛風治療薬「コルクリス」は2012年度に米国で4億4500万ドルの年間売上高を見込み、昨年1月に特許が切れた同7億3500万ドルの糖尿病治療薬「アクトス」に次ぐ主力製品だ。武田は今後、新興国で特許の切れた割安な医薬品を現地の所得水準に合わせて販売し、需要獲得を図る一方、欧米など先進国では利幅の大きい新薬事業を拡大。日本を除く先進国では特許を持つ新薬が売上高に占める割合を、12年度の46%から16年度までに72%に引き上げる。
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