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Friday, July 6, 2018

(Novartis) イラリス(R)皮下注射液150mg: Systemic juvenile idiopathic arthritis、SJIA: 剤形追加承認を取得


(エーブィエ バイオファーム) ノバルティス、自己炎症性疾患治療薬「イラリス」の剤形追加承認を取得 自己炎症性疾患治療薬「イラリス(R)」の剤形追加承認を取得ノバルティス ファーマ株式会社(代表取締役社長:綱場 一成)は、29日、「イラリス(R)(一般名:カナキヌマブ[遺伝子組換え]、以下「イラリス」)皮下注用150mg」の新たな製剤として、バイアル入り液剤「イラリス(R)皮下注射液150mg」の剤形追加承認を取得しました。「イラリス」は、ヒトIL-1βに対する遺伝子組換えヒトIgG1モノクローナル抗体製剤で、自己炎症性疾患のうち、遺伝性周期熱症候群である1クリオピリン関連周期性症候群(以下CAPS)、既存治療で効果不十分な家族性地中海熱(以下FMF)、TNF受容体関連周期性症候群(以下TRAPS)、および高IgD症候群(メバロン酸キナーゼ欠損症)(以下HIDSMKD])の治療薬として販売されています。現在国内で販売されている「イラリス」は凍結乾燥製剤であり、投与に際し、注射用水で20分以上かけて溶解する必要があるため、多忙な医療現場で薬液調製準備に時間を要し負担がかかるという課題がありました。今回承認されたバイアル入り液剤は、現在使用されている凍結乾燥製剤と生物学的同等性が示されており2、医療機関での溶解操作及び溶解に際し必要な医療器具が不要となることから、利便性の向上が期待できます。本剤形は、201612月に米国で、20173月にEUにおいて承認され、発売されています。なお、効能又は効果、用法及び用量に変更はありません。この新たな剤形が、医療関係者の負担の軽減につながり、自己炎症性疾患の治療に更なる貢献が出来るものと期待しています。

ノバルティス ファーマ株式会社が、「イラリス®皮下注用150mg」および「イラリス®皮下注射液150mg(一般名:カナキヌマブ[遺伝子組換え])について、全身型若年性特発性関節炎(systemic juvenile idiopathic arthritisSJIA)の治療薬として効能追加の承認を取得したことを発表しました。 若年性特発性関節炎(JIA)は、16歳未満に発症し、原因不明かつ6週間以上続く慢性の関節炎と定義されています。JIA7つの病型に分類されていますが、このうち最も多い約40%を占めるSJIAは、2週間以上続く発熱を伴い、紅斑性皮疹、全身性リンパ節腫張、肝脾腫、漿膜炎といった全身症状を伴う病です。 SJIAでは、小関節から大関節まで広範囲にわたり、痛み、腫れや動作制限を伴う関節炎が起こり、成長障害をきたして発症時期の身長で成長が止まったり、発熱や発疹等の全身性の炎症症状がみられ、就学等の社会生活にも影響を及ぼすことがあります。 SJIAに対しては、主要な治療薬としてステロイド剤が用いられますが、ステロイド剤によっても十分な効果が認められない場合、生物学的製剤の投与が検討されます。現在、日本国内では、抗インターロイキン(interleukinIL)-6受容体抗体であるトシリズマブがSJIAに対して承認されていますが、「イラリス」は、トシリズマブとは異なるサイトカインであるIL-1βをターゲットとした抗体であることから、SJIA患者の新たな治療選択肢になることが期待されます。SJIAに対しては、欧米を中心にイラリスの開発を開始し、20135月に米国、同年8月にEUで承認されています。日本では、2013年に行われた医療上の必要性が高い未承認薬・適応外薬第III回第1期要望募集で、日本小児リウマチ学会からSJIAに対するイラリスの開発について要望書が提出され、それを受けて国内での臨床開発に着手しました。その後この薬剤は201731日に希少疾病用医薬品の指定を受け、20171025日に承認申請が行われました。 今回の承認は、海外での承認申請に用いられた4本の海外臨床試験(II相用量設定試験、第III相臨床試験2本および長期投与試験)や、日本人のSJIA患者を対象とした非盲検、非対称国内第III相臨床試験に基づいています。


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