( エーブィエ バイオファーム ) 2018/07/11 03:51 厚労省医薬・生活衛生局は7月10日、免疫抑制剤タクロリムス水和物、シクロスポリン、アザチオプリンについて、禁忌としていた妊婦への投与ができるように添付文書を改訂することを日本製薬団体連合会に通知で指示した。これら薬剤は、自己免疫疾患の治療や臓器移植後の拒絶反応の抑制に用いるが、患者が妊婦の場合、投与できないとされていたため治療の継続が課題となっていた。今回の禁忌の解除で、医師が処方可能と判断すれば、妊娠後も治療を継続できるようになる。同省の資料によると、動物試験で催奇形性が報告されているが、国立成育医療センター「妊婦と薬情報センター」が行った海外疫学研究では、服用した妊婦で胎児の先天奇形の発生率が有意に上昇したという報告はなく、欧米など6か国の添付文書では基本的に禁忌とされていない。そこで今回、日本でもこれら薬剤の添付文書の禁忌から妊婦を削除し、「治療上有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する」に記載を改めることにした。改訂対象は、タクロリムス水和物の経口剤、注射剤、点眼剤、軟膏剤、アザチオプリンの錠剤、シクロスポリンの経口剤、注射剤。
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