河北新報 9月5日(水)6時10分配信東北大大学院医学系研究科の中沢徹教授(眼科)らの研究グループが、糖尿病の代表的な合併症で、失明につながることもある「糖尿病網膜症」の初期症状の進行を薬剤で遅らせることに成功した。同疾患の新たな治療法として注目される。 糖尿病になると、血流の悪化から視覚に直接かかわる網膜神経細胞が減少する。網膜神経細胞は再生できず、保護する方法も不明だった。グループは、細胞死が起きる際に活性化する特定の酵素と酸化ストレスに着目。酵素の活性化を抑制したり、酸化ストレスを防御したりする機能を遺伝子操作でなくしたマウスと通常マウスを、高脂肪食を与えるなどして、糖尿病に近い状態にして比較した。その結果、遺伝子操作マウスは、網膜神経節細胞が20%以上減少したが、正常マウスは変化がなかった。糖尿病に似た状態で培養した網膜に、酸化ストレスと酵素の働きを抑える薬剤を投与した場合と、投与しなかった場合の生存細胞数も比べた。投与しなかったマウスは細胞数が大幅に減少。投与したマウスは細胞の生存率が向上し、薬剤に細胞を保護する効果があることを確認した。中沢教授は「病状が悪化してからの治療は、患者の心身の負担も大きい。薬剤による早期治療に重点を置くことは、患者の負担軽減につながる」と話している。最終更新:9月5日(水)6時10分
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