【プレスリリース】武田薬品、インドの新薬研究開発企業と共同研究契約締結へ

[12/10/03-18:50]武田薬品工業は、Advinus Therapeutics Ltd.（本社・バンガロール）と、炎症性・中枢神経系・代謝性疾患を中心とした疾患領域における新規創薬標的を対象とした3年間の共同研究契約を締結したと発表した。武田薬品のプレスリリースが、10月3日付で報じた。 本共同研究においてAdvinusは、あらかじめ取り決めた創薬標的に対して、IND（Investigational New Drug）申請（*注）が可能なレベルの最適な新薬候補化合物を創出する。 Advinusは、自社研究および他社との共同研究を通じて、将来有望な新薬候補化合物を創出する研究開発型の製薬企業。製薬産業全体が研究開発生産性の向上という課題に直面する中、Advinusは効率的な創薬研究で実績を挙げており、同社が保有するパイプラインからも、新薬候補化合物を迅速かつ継続的に創出する高い能力が示されている。今回の共同研究は、この実績に基づくものであり、既存および新規の創薬標的に対する新薬候補化合物の創出を目指す。 本契約により武田薬品は、共同研究を通じて創出された新薬候補化合物に対する全世界を対象とした販売権を保有し、また、共同研究期間中、研究費としてAdvinusに対し、36百万米ドルを支払うとともに、新薬候補化合物の選定に対して合計9百万米ドルを支払う。さらに、将来、開発の進捗に応じて1製品当たり最大で45百万米ドルのマイルストンならびに全世界での販売額に応じたロイヤルティを支払う可能性がある。

（*注）IND（Investigational New Drug）申請： 新薬の臨床試験を実施するにあたり、当局に提出する治験実施申請（新薬臨床試験開始届）

■Advinus社について Advinusは、代謝性および炎症性疾患に対する新薬の研究開発に重点を置く、非上場の研究開発型企業。インド最大かつ最も著名な企業であるタタ・グループによって設立され、グローバルな製薬ビジネスでの研究開発経験を有するエグゼクティブが経営に携わっている。 Advinusは、グローバルな製薬企業およびバイオ医薬品企業に対し、前臨床および初期臨床開発の包括的なサービスを提供するだけでなく、自社研究および他社との共同研究を通じて将来有望な新薬候補化合物も創出する、インドでも初めての企業である。 マハラシュトラ州プネに所在する創薬部門は、化学合成の出発点となるヒット化合物から前臨床段階の化合物創出までを行い、バンガロールに所在する開発部門がプロセス化学、薬物動態、臨床薬理、安全性評価、分析、生体試料分析、プレフォーミュレーション研究にわたる一貫したサービスプラットフォームを提供している。