2018/09/10 03:51 小野薬品は9月6日、がん免疫チェックポイント阻害薬の抗PD-1抗体オプジーボの適応がん腫の増加に伴い、オンコロジー統括部に属するオンコロジーMRを2つのチームに分けると発表した。具体的には呼吸器、泌尿器、頭頸部、皮膚のがんを中心に情報活動するチームと、消化器と血液のがんを中心に情報活動するチームに分ける。「MRの専門性を高め、医療従事者に対する情報の質と量を充実させる」としている。この組織見直しは10月1日付けで実施する。オンコロジーMRは今春に250人体制だったが、その後増員し、10月からは280人体制にする。2チームそれぞれのMR数は非開示だが、同社広報部によると、消化器と血液のがんを中心に扱うチームの方が「どちらかというと多い」とのこと。これは、オンコロジーMRはオプジーボだけでなく、再発・難治性の多発性骨髄腫治療薬カイプロリスも手掛けていることが理由のひとつとなる。オンコロジー統括部は現在4営業部24営業所制だが、10月からは4営業部28営業所56課制にする。営業所数の増加はオンコロジーMRの増員や市場性を加味したもの。28の全営業所に2チーム配置するため、「56課」となる。オプジーボは現在、▽悪性黒色腫▽切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん▽根治切除不能又は転移性の腎細胞がん▽再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫▽再発又は遠隔転移を有する頭頸部がん▽がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の胃がん▽がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫――の7つの適応を持っている。同社の相良暁社長は4月に東京で開いた記者懇談会で、オプジーボは10以上のがん腫の適応を持つ可能性が高いことから、「MR1人で全てをカバーすることは難しい」「例えば血液がんと血液がん以外のグループに分けるということも近い将来、必要かもしれない」と話していた。
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