( エーブィエ バイオファーム ) <参考資料> 1. BAN2401について BAN2401は、バイオアークティックとエーザイの共同研究から得られた、アルツハイマー病に対するヒト化モノクローナル抗体です。アルツハイマー病を惹起させる因子の一つと考えられている、神経毒性を有する可溶性のAβ凝集体に選択的に結合して無毒化し、脳内からこれを除去するモノクローナル抗体です。本抗体による治療アプローチは、疾患病理への作用と症状の進行抑制が期待されています。エーザイは、本抗体について、2007年12月にバイオアークティックとのライセンス契約により、全世界におけるアルツハイマー病を対象とした研究・開発・製造・販売に関する権利を獲得しています。また、2014年3月に、エーザイとバイオジェンは、本剤に関する共同開発・共同販促契約を締結し、2017年10月に内容の一部変更契約を締結しています。
2. ADCOMSについて ADCOMS (Alzheimer's Disease Composite Score)は、早期アルツハイマー病の臨床症状の変化を感度よく検出することを目的とし、アルツハイマー病の臨床評価に汎用される3つの評価スケールであるADAS-cog (Alzheimer's Disease Assessment Scale-cognitive subscale)、CDR-SB(Clinical Dementia Rating Sum of Boxes)、MMSE(Mini-Mental State Examination)の評価要素を組み合わせエーザイが開発した評価指標です。本201試験では、FDA等の規制当局との協議の上で臨床症状の評価項目としてADCOMSを使用しています。
3. アミロイドPETイメージングについて アミロイドPET(Positron Emission Tomography)イメージングは、陽電子で標識されたアミロイドプラークに特異的に結合するアミロイドPETトレーサーをごく微量生体内に投与し、脳内のアミロイドプラークを可視化し、アミロイドプラークの脳内分布ならびにその蓄積度を定量評価することができる診断法です。早期を含むアルツハイマー病における病理変化・診断に活用されており、アミロイド仮説を標的とする疾患修飾薬の臨床効果を評価することができます。
4. エーザイとバイオジェンによるアルツハイマー病領域の提携内容について エーザイとバイオジェンは、アルツハイマー病治療剤の共同開発・共同販売に関して、幅広い提携を行っています。抗Aβプロトフィブリル抗体BAN2401とBACE阻害剤elenbecestatについてはエーザイ主導のもとで、抗Aβ抗体aducanumabについてはバイオジェン主導のもとで、グローバルでの承認取得に向けた開発を進め、承認取得後は米国、欧州(EU)、日本といった主要市場で共同販促を行います。BAN2401とelenbecestatについて、両社は研究開発費等の費用を折半し、共同販促に基づく売上高はエーザイに計上され、利益は両社で等しく分配します。
5. エーザイ株式会社について エーザイ株式会社は、本社を日本に置く研究開発型グローバル製薬企業です。患者様とそのご家族の喜怒哀楽を第一義に考え、そのベネフィット向上に貢献する「ヒューマン・ヘルスケア(hhc)」を企業理念としています。グローバルな研究開発・生産・販売拠点ネットワークを持ち、戦略的重要領域と位置づける「神経領域」「がん」を中心とするアンメット・メディカル・ニーズの高い疾患領域において、世界で約1万人の社員が革新的な新薬の創出と提供に取り組んでいます。エーザイは、アルツハイマー型認知症・レビー小体型認知症治療剤「アリセプト®」の開発・販売から得た経験を活かし、医療従事者や介護関係者、行政などの協力を得て認知症と共生する「まちづくり」に取り組み、世界で推計1万回以上の疾患啓発イベントを開催してきました。認知症領域のパイオニアとして、次世代治療剤の開発にとどまらず、診断方法の開発やソリューションの提供にも取り組んでいます。エーザイ株式会社の詳細情報は、www.eisai.co.jpをご覧ください。
6. バイオジェン・インク(Biogen Inc.)について 神経科学領域のパイオニアであるバイオジェンは、最先端の医学と科学を通じて、重篤な神経学的疾患、神経変性疾患の革新的な治療法の発見および開発を行い、世界中の患者さんに提供しています。1978年にチャールズ・ワイスマン、ノーベル賞受賞者であるウォルター・ギルバートとフィリップ・シャープにより設立されたバイオジェンは、世界で歴史のあるバイオテクノロジー企業であり、多発性硬化症の領域をリードする製品ポートフォリオを持ち、脊髄性筋萎縮症の唯一の治療薬を製品化しました。また、アルツハイマー病、神経免疫疾患、運動性疾患、神経筋障害、痛み、眼科、神経精神医学といった神経領域の研究においても最先端の活動を展開しています。生物製剤の高い技術力を活かし、バイオジェンは高品質のバイオシミラーの製造と製品化にも注力しています。バイオジェン・インクに関する情報については、www.biogen.com別ウィンドウで開きますおよびSNS媒体Twitter、LinkedIn、Facebook、YouTubeをご覧ください。
7. バイオアークティック(BioArctic AB.)について バイオアークティックは、スウェーデンに拠点を置き、アルツハイマー病、パーキンソン病のような神経変性疾患の疾患修飾治療や信頼性の高いバイオマーカー・診断薬の開発にフォーカスしたバイオファーマです。また、同社は、完全脊髄損傷に対する治療法の開発も行っています。このようにバイオアークティックは、高いアンメット・メディカル・ニーズがある領域での革新的な治療の創出にフォーカスしています。バイオアークティックは、スウェーデンのウプサラ大学による革新的な研究に基づき、2003年に設立されました。大学との共同研究を重視するとともに、アルツハイマー病領域ではエーザイ、パーキンソン病領域ではAbbVieとの戦略的グローバルパートナーシップを形成しています。プロジェクトのポートフォリオは、グローバル企業とのパートナーシップにより資金提供されたプロジェクトとライセンスを企図した社内プロジェクトの組み合わせです。バイオアークティックは、Nasdaq Stockholm Mid Cap(STO:BIOA B)に上場しています。バイオアークティックに関する詳細については、www.bioarctic.com別ウィンドウで開きますをご覧ください。
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