(2018/5/31 08:15)静岡県立こども病院(静岡市葵区)は30日、体重902グラムで生まれ、重い先天性心疾患を抱えた女児に対し、ステント(筒状の金属製の網)を用いたカテーテル治療が成功したと発表した。千グラム未満の超低出生体重児への同治療による救命例は国内で初めてという。治療を受けたのは、伊豆の国市の女児。2月に地元の病院で早産で生まれたが、心臓の左心室から出た大動脈が狭くなる「大動脈縮窄(しゅくさく)症」のため、県立こども病院に搬送された。生後10日目に心不全の危険性が高まり、緊急治療が行われた。同病院によると、大動脈縮窄症の治療には開胸手術などが一般的だが、女児の体には負担が大きいため同治療に踏み切った。首からカテーテルを通し、太さが通常の10分の1ほどの約0・3ミリに狭まった血管にステントを入れ、押し広げた。女児の経過は順調で、近く退院する予定。体重は約2700グラムに増えた。父(33)は「生まれてから不安しかなかったが、多くの方のおかげで元気に過ごせるようになった。明るく活発に、どんどん成長してほしい」と話した。坂本喜三郎院長は「院内外の連携や各医師の技術で、今まで治療困難だった重篤な赤ちゃんを元気に退院させることができる」と語った。
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