Thursday, August 2, 2018

小野薬品 オノアクト点滴静注、心室性不整脈に関する効能追加を申請 公開日時 


2018/07/31小野薬品は7月30日、短時間作用型β1選択的遮断薬オノアクト点滴静注用50mg、同150mg(一般名:ランジオロール塩酸塩)について、日本で心室性不整脈に関する効能追加を申請したと発表した。承認された場合の効能・効果は、「生命に危険のある不整脈(心室細動、血行動態不安定な心室頻拍)で難治性かつ緊急を要する場合」となる見込み。厚労省から16年8月に、この効能・効果で希少疾病用医薬品に指定されている。心室性不整脈は血液を全身へ送り出すポンプ機能を担う心室で発生する不整脈で、心室細動と心室頻拍に分類される。心室性不整脈は心臓突然死の原因となる致死性不整脈のため、発症時には直ちに電気的除細動などで不整脈を停止し、その後も再発を抑制することが必要となる。心室性不整脈の発症機序には、心室における交感神経緊張の関与も知られている。同剤は、主に心臓に多く存在するβ1受容体を選択的に遮断することで交感神経緊張の緩和作用を有することから、心室性不整脈の再発を抑制し、緊急を要する致死性不整脈の治療に貢献できると期待されるという。同剤は自社創製品で、02年7月に「手術時の頻脈性不整脈(心房細動、心房粗動、洞性頻脈)に対する緊急処置」の効能・効果で承認されたことを皮切りに、複数の効能追加が行われている。


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