2012/10/11 08:1210日の新興市場は反落商状。米国株安などを受けて東証1部市場が大幅安となっており、新興市場の主力株も投資家心理悪化の影響を受けている。ノーベル賞効果で短期資金を集めたバイオ株もほとんどの銘柄への買いが収縮。ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング <7774> やDNAチップ研究所 <2397> など、一部の銘柄には買いが続いたものの、関連銘柄物色の中核だったタカラバイオ <4974> は大幅続伸で始まったあと、上げ幅を縮小させて大引けはマイナス。地合いの悪化とともに短期資金が流出しているようだ。新興市場は前日まで逆行高していた反動も出ているため深刻な下げではないが、東京市場全般の調整基調は気になる。東証1部市場の動向次第では再びリスク許容度低下の影響を受ける可能性もあるだろう。(小泉健太)がん領域特化のバイオベンチャー、ナノキャリア <4571> が急伸。9日、分子標的薬ベルケイドのDDS(ドラッグ・デリバリー・システム)新薬に関する物質特許が日本で特許査定を受けたことを発表した。京大・山中教授のノーベル医学・生理学賞受賞をきっかけにバイオ株人気が一気に高まる中でタイミングよく浮上した新材料が好感されている。開発の名称は、ボロン酸化合物を含有したブロック共重合体を含む医薬組成物。高分子ミセルの化学構造を工夫することにより、持続的かつ自在な血中濃度の放出抑制を可能とする。ベルケイドは武田薬品工業 <4502> の100%子会社である米ミレニアムが創製した多発性骨髄腫(しゅ)治療薬。画期的な抗がん剤だが、血液内消失速度が速く頻回の通院を必要としていた。今回特許が成立した物質は副作用の軽減とともに通院回数を減少させることができる。具体的な業績面への貢献度は不明だが、株価は地合いの流れにも乗って買い人気を集めている。提供:モーニングスター社
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