2012年10月11日ナノキャリアはがんの治療用に開発中の薬物送達システム(DDS)製剤で、特許庁から物質特許の査定を受けた。同製剤はナノサイズのミセル化粒子でできたカプセルに抗がん剤「ベルケイド」(一般名ボルテゾミブ)を封入した。特許料の払い込み後に日本で特許が成立する。抗がん剤の効果を長続きさせることができ、注射による投与の頻度を下げられるという。特許査定を受けたDDS製剤は外側を親水性ポリマー、内側が疎水性ポリマーでできたミセル化ナノ粒子の球状カプセルに、多発性骨髄腫治療薬のベルケイドを封入。ベルケイドは武田薬品工業のバイオ医薬品子会社である米ミレニアム・ファーマシューティカルズなどが開発した分子標的薬。細胞内のプロテアソームという酵素の働きを抑える。高い抗がん作用を見込めるものの、有効成分が血中にとどまりにくく、一般的に週2回の注射が必要とされる。
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