Thursday, April 26, 2018

(エーブィエ バイオファーム) ホルモンと睡眠美肌ゴールデンタイムは存在する?


日経ナショナル ジオグラフィック社2018/4/24 22時~深夜2時にぐっすり寝れば、肌に良いホルモンが分泌される」という話を耳にした。美肌をつくるゴールデンタイムがあるということらしいが、これは本当だろうか?ホルモンと睡眠・体内時計との関係は古くから調べられており、このテーマだけで一冊の教科書にもなっているほどだ。今回はホルモンの分泌調節に睡眠と体内時計が果たす役割について解説したい。

人の活動と密接に関わるホルモン ホルモンは主要なものだけで30種類以上あり、未知のホルモンも多数あると考えられている。少し難しくなるがホルモンの役割とは、体内環境の変化や体外からの刺激に反応してそれぞれ特有の臓器で作られ、血液などに乗って移動して、他の臓器や血球などの細胞に働きかけ、体内環境を正常に保つように作用することにある。例えば、私たちの食欲や栄養の供給もホルモンによってうまくコントロールされている。食事を減らしたり抜いたりすると、グルカゴンと呼ばれるホルモンが増える。このホルモンは肝臓に貯蔵された糖の一種であるグリコーゲンを分解して血糖が下がりすぎないように維持する。逆に血糖を下げるホルモンであるインスリンの分泌は抑えられる。また食欲が増すホルモンであるグレリンの分泌量が増え、食欲が低下するホルモンであるレプチンは抑えられて摂食を促す。ほとんどのホルモン分泌は睡眠と体内時計の両者の影響を受けており、「主に睡眠による支配を受けるもの」と「主に体内時計の支配を受けるもの」の大きく2つに分けられる(イラスト:三島由美子) 怪我をしたときもホルモンは活躍する。細胞の修復を促すコルチゾール(副腎皮質ホルモン)が副腎から多く分泌される。コルチゾールは過剰な免疫反応や炎症も抑える。体を異物から守る免疫が活発になりすぎ、かえって体にダメージを与えるのを防ぐためである。また、グルカゴンと同様に全身の細胞の第一のエネルギ源である糖の産生を促して脳や組織の活動を支える。これらの例を見ても分かるように、ホルモンの活動は人の行動と密接に関わっている。そのため、ホルモン分泌は我々の活動や休息、1日の時刻とうまく連動する必要があり、ほとんどは睡眠と体内時計の両者の影響を受けている。

 


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