2018/07/23 16:35 大下 淳一=日経デジタルヘルス寝たきりの高齢者などが悩まされやすい症状の一つが、体とベッドの接触面の血行不良によって生じる褥瘡(床ずれ)だ。この褥瘡をデジタルカメラで撮影するだけでそのサイズを自動計測できる技術をキヤノンメディカルシステムズが開発し、「国際モダンホスピタルショウ2018」(2018年7月11~13日、東京ビッグサイト)に参考出展した。病院や介護施設に向けた技術提案を2018年内にも始める考え。キヤノンのデジタルカメラ技術を基に開発したもので、褥瘡の患部を撮影するだけでその長径や短径、面積を自動的に算出できる。褥瘡のサイズはこれまで、メジャーなどを患部に当てて測ることが多く手間がかかっていた。褥瘡部の判別とサイズ計測には深層学習(ディープラーニング)を活用。デジタルカメラと無線で連携させる解析端末(エッジボックス)にそのアルゴリズムを組み込んだ。デジタルカメラ側は、ファームウエアを書き換えるだけで今回の機能に対応できる。キヤノンメディカルは今回の技術について、病院内の医療画像管理システムと連携させ、褥瘡の撮影画像や計測結果を同システムに自動収集するような利用形態を想定している。やけどや発疹の領域検出や重症度判定にも応用できる可能性があるという。
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