Saturday, June 16, 2018

(エーブィエ バイオファーム) ビワ枇杷)の種子を使用した健康茶等に含まれるシアン化合物に関して/国民生活センター


2018614日、独立行政法人国民生活センターは、ビワの種子を使用した健康茶等に含まれるシアン化合物に関する情報を発表しました。アンズ、ウメ、モモ、スモモ、アーモンド、ビワなどのバラ科サクラ属植物の種子にある仁や未熟な果実の果肉や葉には、アミグダリンなど、体内で分解されると非常に強い毒性をもつ青酸(シアン化水素)を発生するおそれのあるシアン化合物が含まれています。これを多く摂取すると、頭痛やめまい等の健康被害を引き起こすおそれがあります(注 1)。通常、果実が成熟するとシアン化合物は消失していき、未熟な果実等も適切に加工することでシアン化合物は減少するため、影響は非常にわずかと考えられていますが、種子を乾燥させた粉末の食品などでは高濃度にシアン化合物が含まれている場合があります。食品衛生法では、天然にシアン化合物を含有することが知られている食品及びその加工品については、青酸換算で 10ppm を超えてシアン化合物が検出されるものを規制しています。2017 年にビワの種子を粉末にした食品からシアン化合物が高濃度で検出され、製品が回収される事案が複数件あり、厚生労働省は天然にシアン化合物を含有することが知られている主な食品に「びわの種子」を追加し、各検疫所に対して輸入食品の自主検査等の指導の徹底を呼び掛けました(注 2)。また、農林水産省はビワの種子の粉末の摂取に関する注意喚起を行い、都道府県や関係団体を通じて、ビワの種子を原料とする食品の製造者や関係者に対して、安全な食品を提供するよう指導しています(注 3)。一方、アミグダリンについては、「がんに効く」などとうたわれていることがありますが、ヒトにおける安全性・有効性が否定されているばかりではなく、海外ではこれを含むサプリメントの摂取により重篤な健康被害が発生したという報告が複数件あります(注 1)。そこで、関係省庁から指導等が行われた現在、シアン化合物を含有することが知られているもののみを原材料とした、市販されている健康食品等について、シアン化合物が高濃度に含まれていないか等を調査し、消費者に情報提供することとしました。(注 1)国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所「健康食品」の安全性・有効性情報「アミグダリンについて」 https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail678.html(注 2)厚生労働省 平成 29  11  6 日付け事務連絡「シアン化合物を含有する食品の取扱いについて」http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000183546.pdf(注 3)農林水産省「ビワの種子の粉末は食べないようにしましょう」 http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/naturaltoxin/loquat_kernels.html


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