2018/07/26 18:20 増田 克善=日経デジタルヘルス オプティムとエムスリーは、医用画像診断を支援するAIを搭載したオープンプラットフォーム「Doc+AI」(ドクエイ)の構築を共同で開始した。2018年秋頃のリリースを予定する。多様な医用画像診断AIアルゴリズムをクラウド上で提供し、PACS(医療用画像管理システム)などの院内システムの検査画像を用いて全身・全疾患の画像診断支援を可能にすることを目指す。Doc+AIは、オプティムが提供するAI・IoT活用のプラットフォーム「OPTiM Cloud IoT OS」を用いる。同プラットフォーム上でオプティムとエムスリーが開発を進める診断支援AIアルゴリズムに加え、他社で開発された多様な診断アルゴリズムを利用できるようにする。医療従事者は使用したいアルゴリズムを複数選択し、画像診断支援に用いることが可能になる。Doc+AIで提供されるアルゴリズムは、医療機関が導入するPACSやモダリティーなどのシステムや機器に制約されない。自らの診療方針に従い最適なアルゴリズムを選択し、診療に役立たせることができるとしている。一方、アルゴリズム開発ベンダーは、同プラットフォームを通じて販路を確保することができる。営業リソースのないベンチャー企業や海外企業の参入・進出が促進されることを見込む。オプティムは、各産業向けにOPTiM Cloud IoT OSやAIサービスを提供している。医療分野では佐賀大学とメディカル・イノベーション研究所を設立し、眼底撮影画像から緑内障の危険度を判定する診断支援AIアルゴリズムの開発を進めている。エムスリーは、新たな取り組みとしてM3 AIラボを発足し、画像診断を含めたAI医療機器の開発支援などを行っている。両社は今回の事業提携・共同開発により、日本の医療におけるAI活用の拡大を目指していくとしている。
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