Monday, July 9, 2018

GSK、ベンリスタの長期投与による臓器障害進行抑制に関する 新たな結果を発表--II


( エーブィエ バイオファーム ) 傾向スコア(propensity score: PS)マッチング分析(Urowitz Mらによる)ではBLISS長期投与試験のデータと、5年以上にわたるToronto Lupus CohortTLC)から得たデータとの比較結果が報告されています。PSは臨床的に類似した患者を特定し、比較するために算出される複合的な値です。標準治療を受けたTLCの患者と比較した場合、ベンリスタと標準治療を併用した患者では、SLEに関連した臓器障害の進行が有意に抑制されました。(SDIスコアの増加が0.45少ない)(各群N=181, p<0.001線形回帰分析) 標準治療を受けた患者と比較した場合、ベンリスタと標準治療を併用した患者では、追跡期間中のいずれの年においても、SDIスコアが悪化するリスクが60%低くなりました。(各群N=323, p<0.001パラメトリック比例ハザードモデル) 1年あたりに臓器障害が進行する確率は、標準治療を受けた患者では7.5%であったのに対し、ベンリスタと標準治療を併用した患者では3.1%でした。(各群N=323 各群n=181のデータ:5年間追跡可能症例より 各群n=323のデータ:1年間追跡可能症例よりいずれの分析でもベンリスタの長期的な安全性プロファイルは既知の安全性プロファイルと一致していました。詳細については、以下の重要な安全性に関する情報をご参照ください。

分析について分析では、BLISS-52BEL110752)およびBLISS-76BEL110751)を終了した患者を登録した、ベンリスタの2つの非盲検の長期投与試験(BEL112233およびBEL112234)から得たデータを用いました。BLISS試験は、ベンリスタの製造販売承認に向けた大規模、無作為化、対照臨床試験でした。

長期的な臓器障害に関する分析:III相試験であるBLISS試験を終了し、引き続き長期投与試験(BEL112234)に移行した米国以外の患者から得たデータを分析しました。BLISS試験からの長期投与試験は対照群のない単一群であったため、本試験では標準治療群との比較は行われていません。中間解析の結果(56年目データ)については、20163月に既に発表されています。

傾向スコアマッチング分析: BLISS長期投与試験(BEL112233およびBEL112234)を終了した患者から得たデータを分析しました。このデータを、BLISS試験の患者と同様の臨床的特徴を持つ患者からなるToronto Lupus Cohortと呼ばれる外部レジストリから得たデータと比較しました。BLISS試験に参加した米国の患者を対象とした結果は、201711月に既に発表されています。本試験の主な限界の1つに、患者を評価した期間があります。BLISS試験が開始されたのは2007年ですが、比較対象としたTLCは数十年前から収集した患者データで構成されています。このため、長期的に見ると分析結果が治療パターンの変化と交絡がある可能性がありました。この可能性を最小限に抑えるため、指標日が1990年より前となっているTLCの患者は除外しました。


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