公開日時2012/09/24 05:01 独ベーリンガーインゲルハイム社(BI)は9月20日(現地時間)、腫瘍の増殖に関与するEGFR(上皮成長因子受容体)を標的とするアファチニブ(開発コード:BIBW2992)を非小細胞肺がん(NSCLC)治療薬として欧州医薬品庁(EMA)に承認申請したと発表した。BIの腫瘍領域では初めての承認申請となる。日米でも申請に向け準備を進めている。同剤は、腫瘍増殖の指令が活発になるEGFR遺伝子変異を有するステージ3bまたは4の患者を対象(登録345人)に治験が行われ、その結果に基づき申請された。申請の軸となったLUX-Lung3試験は、大規模ランダム化非盲検の方法で行われ、一次治療として、アファチニブを2剤併用化学療法(ペメトレキセド/シスプラチン)とを比較。アファチニブ群は無増悪生存期間(PFS)が11.1カ月で、併用科学療法群の6.9カ月を大きく上回る結果を示した。日本人83人を対象にしたサブグループ解析でも同様に、PFSは13.8カ月と、併用化学療法群6.9カ月を上回る結果が示されている。主な有害事象(全グレード)は、アファチニブ群では、下痢(発現率100%)、皮疹/座瘡(98%)、口内炎/粘膜炎(89%)。標準化学療法群では、悪心(89%)、食欲減退(79%)及び好中球減少症(71%)。投与中止に至った有害事象の割合はアファチニブ群で15%(下痢はなし)、併用化学療法群では25%だった。この試験結果は日本での申請資料の主要なものになるとみられる。アジア人のNSCLC患者の40%がEGFR遺伝子変異を有しているという。
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