子宮内膜ポリープの原因は何?治療は手術になるの? 2018/05/17婦人科検診や妊婦健診時に、子宮内膜ポリープが偶然見つかる場合があります。聞きなれない病名を突然言われて、びっくりされた経験をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。もしかして、がんと関係があるのではないかと不安に思われるかもれません。ここでは、子宮内膜ポリープがどのような病気か、 症状や治療法などについてお話ししたいと思います。
子宮内膜ポリープってなに?子宮内膜ポリープは、がん化することがまずないとされている良性の腫瘍です。子宮内膜の一部が増殖したもので、表面が滑らかで根元に茎のある、丸いキノコのような形をしています。大きさは、1㎝以下のものから10㎝を越える大きなものもあり、小さいものは超音波検査では見つかりにくいことが多いです。1つだけではなく、多数みつかる症例もあります。がん化の恐れはあまりない一方、不妊症の原因のひとつと考えられており、原因不明の不妊症の16.5%~26.5%に子宮内膜ポリープが認められるという報告があります(日産婦内視鏡学会より)。子宮筋腫は良性の腫瘍ですから、それ自体が生命を脅かすものではありません。しかし放置しておきますと10kgを超えるような大きさまでになることもあります。女性ホルモンによって筋腫が大きくなりますが、逆に閉経後には小さくなります。複数個できることが多く、数や大きさはさまざまです。大きさやできた場所によって症状が違ってきます。できた場所によって、子宮の内側(粘膜下筋腫)、子宮の筋肉の中(筋層内筋腫)、子宮の外側(漿膜下筋腫)に分けられています。
筋腫症状どのような症状がありますか? 代表的な症状は月経量が多くなることと月経痛です。その他の症状としては月経以外の出血、腰痛、頻尿(トイレが近い)等があります。症状は、できた場所によってまちまちですが、子宮の内側にできた筋腫は小さくても症状が強く、月経量が多くなります。逆に子宮の外側にできた筋腫は相当大きくなっても症状がでません。ですから、治療法もできた場所や症状によって異なってきます。若い人では妊娠しにくくなったり、流産しやすくなったりするのも大きな問題です。
診断方法は 小さな筋腫は見つけにくいこともありますが、外来での一般的な診察と超音波を使って簡便に診断できます。大きな筋腫や手術を考える場合にはMRI検査をすることもあります。大きな筋腫では約0.5%に悪性の子宮肉腫が含まれています。子宮肉腫と子宮筋腫を見分けることは難しく、大きさや患者さんの年齢、大きくなるスピードで判断します。
どのような治療法がありますか?治療法には手術と薬があります。手術では子宮を取ってしまう(子宮全摘術)のと筋腫だけ取る手術(筋腫核出術)があります。将来子供がほしい人や子宮を残す希望の強い人では筋腫だけ取る手術を実施しますが、手術の際、出血が多くなるのが難点です。子宮筋腫は複数個できることが多く、直接見てもわからないような小さな筋腫は手術でも取り残すことになります。そのため数年後には取り残した筋腫がまた大きくなってくることもあります。また、最近ではこれらの手術に腹腔鏡を使って行う施設も増えてきましたが、大きさやできた場所によっては難しいこともあります。薬の治療では閉経状態にしてしまう治療(偽閉経療法)が行われます。治療薬には毎日の点鼻薬(鼻からのスプレー剤)と4週間に1回の注射薬の2種類があります。しかし、この治療では女性ホルモンの分泌が少なくなるので更年期様の症状がでたりするため半年しか治療できません。また、治療初期には不規則な出血を認めることもあります。治療中は子宮筋腫が半分近くまで小さくなりますが、治療を中止するとすぐに元の大きさに戻ってしまいます。ですから、筋腫を小さくするために、手術前に一時的に使用するか、閉経に至るまでの一時的治療として行われています。もう一つの治療法としてピル(経口避妊薬)があります。最近のピルは女性ホルモン量が少ないので、筋腫が大きくならず、症状も楽になります。また、更年期様の症状もありません。しかし、いつまで続けるのかが問題となります。その他の治療法として、子宮を栄養する血管をつめてしまう治療法(子宮動脈塞栓術)もあります。
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