公開日時2018/07/03 03:50 ノーベルファーマは7月2日、難治性の発声障害治療に用いる医療機器チタンブリッジ(一般的名称:甲状軟骨固定用器具)を発売したと発表した。この機器は、本人の意識とは関係なく声帯が閉じてしまい、声の途切れ、絞り出すような発声といった症状が現れる神経難病の局所性ジストニアの一種「内転型痙攣性発声障害」の症状を改善する手術(甲状軟骨形成術2型)で用いる。世界に先駆けて開発された。早期の実用化を支援する厚労省の「先駆け審査指定制度」の対象品目。治療対象の疾患は、原因不明なうえ、社会生活が困難な状況が続き、心因性の疾患とみられたり、疾患と診断されないまま悩みつづけ、うつや引きこもり、自殺企図のおそれもあるという。この機器は、京都大学の一色信彦名誉教授のシーズを元に、2014 年厚生労働科学研究委託事業(難治性疾患克服研究事業)に採択、日本医療研究開発機構(AMED)に引き継がれ 2016年まで継続し、熊本大学と先端医療振興財団臨床研究情報センター(現神戸医療産業都市推進機構医療イノベーション推進センター)が協力して医師主導治験を実施。ノーベルファーマが17年6月に申請し、指定制度の運用通り6か月で承認となった。保険償還価格は20万円。価格の算定にあたっては、革新性を高く評価し、原価計算方針により営業利益を60%加算した。
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