肌の角質ケア方法とは?悩みの多いピーリングやスキンケア対策2018年2月20日 (火) 16:52 配信 スキンケア大学 スキンケアや美容の話でよく出てくる「肌の角質」というワード。そもそも角質ってどういうものなのでしょうか?ここでは、角質とは何か、角質がたまると肌がどのような状態になるのか、角質ケアを行うことで肌にどのような影響があるのか、などについて見ていきましょう。
肌ケアの話によく出る「角質」って何?スキンケアの話になるとよく「角質」というワードが出てきます。そもそも角質とはいったいどのようなものなのでしょうか。私たちの皮膚のもっとも外側にある部分は「角質層」と呼ばれています。私たちが普段触れている皮膚は、角質細胞の壁なのです。そして、その壁のすき間にセメントのように存在する角質細胞間脂質という脂質があります。角質細胞は皮膚の内側から生まれ、成熟しながら少しずつ表面に登り、やがてアカとなって角質がはがれ落ちていきます。この一連のサイクルのことを「ターンオーバー」と呼びます。角質の役割とは角質は、雑菌の侵入を防いだり、水分の蒸発を防いだりと、肌を守るためのバリア機能を果たしてくれる、肌にとって重要な存在です。古くなった角質は自然にはがれ落ちていきます。角質層には肌のうるおいを守る働きも 角質層のなかでは、ケラチンやNMF(天然保湿因子)がうるおいを守る働きをしており、その角質層一つひとつの隙間を埋めるようにセラミドを主成分とする角質細胞間脂質が満たされています。さらに、角質層の表面を皮脂膜が覆うことにより、肌のうるおいは正常に保たれています。角質層に水分が十分に保たれていると、乾燥や紫外線から肌を守る「バリア機能」も正常に作用します。
角質が溜まると皮膚はどうなる? 肌のターンオーバーが乱れて新陳代謝がうまく行われない場合、はがれ落ちるべき角質が表面に残ってしまいます。角質がとどまり続けることで、古い角質が分厚くなる「角質肥厚(かくしつひこう)」などにより、さまざまな肌トラブルが引き起こされます。症状1:肌荒れ・乾燥 ターンオーバーの乱れにより古い角質がたまると、肌荒れが起こりやすくなります。水分保持能力やバリア機能が低下して、肌が乾燥してカサカサしたり、ブツブツができやすくなります。また、角質肥厚になるとスキンケア化粧品の浸透も悪くなるため、より乾燥が進むおそれもあります。症状2:くすみ 肌に古い角質が溜まると、くすみの原因になります。角質にはメラニンが含まれているため、角質が厚ければ厚いほど、そこに含まれるメラニンの量も多くなります。そのため、肌が暗くくすんで見えるようになります。症状3:ざらつき・ごわつき 古い角質が溜まって肌が厚くなると、肌の薄さが均一でなくなり、ゴワゴワしたり、ざらざらした肌ざわりになります。メイクのノリも悪くなります。症状4:ニキビ 古い角質が蓄積すると皮脂を排出するはずの毛穴をふさいでしまい、毛穴の中に溜まった皮脂をエサにアクネ菌が増殖します。こうしてニキビができます。症状5:シミメラニンが含まれている古い角質が肌の表面にとどまり続けることで、シミが発生します。
どうして角質は溜まるの? どうして古い角質が蓄積されてしまうのでしょうか。その理由の多くは、ターンオーバーのサイクルの乱れにあります。また、紫外線や空気の乾燥、摩擦など、外からの刺激に対する防御作用として角質が厚くなるケースもあります。理由1:肌の乾燥 保湿ケアが不十分だったり、空気の乾燥によって肌のうるおいが不足すると、バリア機能が低下します。すると、肌は自らを守ろうとして角質を厚くさせてしまいます。乾燥によってターンオーバーも不調になり、健康な細胞が生まれにくくなると、保湿機能やバリア機能が十分に働かなくなるおそれも。こうなるとさらに肌が乾燥する、という悪循環に陥ってしまいますので、注意が必要です。理由2:摩擦 洗顔時に指でゴシゴシ顔をこすったり、タオルで顔を拭くときの摩擦が強いと肌にとって刺激になります。摩擦による刺激も、肌を守ろうとする働きが促進され、角質肥厚を引き起こす要因になります。理由3:紫外線 強い紫外線を浴びると、肌はその紫外線から身を守るために、角質を厚くする働きを促します。その結果、角質が溜まり、角質肥厚を招きます。紫外線は肌を乾燥させるので、余計に古い角質が溜まりやすくなってしまいます。理由4:加齢 加齢によって新陳代謝が衰えると、肌のターンオーバーも遅くなっていきます。そのため古い角質がとどまりやすくなります。理由5:ビタミンA・Bの不足 肌の新陳代謝に必要なビタミンB群やビタミンAが不足すると、新しい細胞が生まれにくくなります。すると古い角質が新しい細胞に押し上げられず、肌にとどまりやすくなります。理由6:ストレス 私たちの身体はストレスを感じるとストレスに対抗するホルモンを分泌します。例えば、男性ホルモンが過多になると皮脂の分泌が盛んになり、大人ニキビができやすくなったり、角質が厚くなりやすくなるといわれています。
スキンケアで角質を除去する方法 スキンケアで角質をとりのぞく方法を紹介します。方法1:洗顔 角質や汚れをとりたいからといって、過剰な洗顔は禁物です。1日に何度も洗顔をしたり、熱すぎるお湯で洗ったり、汚れを落とすために手や指でゴシゴシこするのもNGです。たっぷりと泡立てて、摩擦のないようにやさしく洗い、ぬるま湯で十分にすすいでから、タオルをやさしく押し当てるようにして水分を拭き取りましょう。正しい洗顔によって肌の汚れや古い角質を適切に取り除き、肌のターンオーバーを正常化させることにつながります。方法2:スクラブ洗顔 天然塩や植物の種子、ナイロンパウダーなどの細かい粒子が含まれた洗顔料で古い角質を取り除く洗顔方法です。頻繁に使うと肌を傷つけたり、乾燥を進ませるなどのデメリットもあるため、製品の説明書きをしっかりよんで回数や洗顔方法を守りましょう。方法3:蒸しタオル洗顔前にレンジで温めた蒸しタオルを顔に当てると、蒸気と熱の作用で肌がやわらかくなり、古くなった角質や角栓(角質と皮脂が凝固したもの)が取り除きやすくなります。方法4:拭き取り化粧水朝晩、拭き取り化粧水をコットンに含み、拭き取ってからいつものスキンケアを行います。拭き取ることで古い角質を除去する効果が期待できます。
角質ケアができる「ピーリング」とは 溜まってしまった古い角質をはがし、表皮のターンオーバーを正常に整える効果が期待できるのがピーリングです。ピーリングはAHA(フルーツ酸)などを配合した石けんや洗顔料、化粧水などを使って自宅でできるものと、薬剤を使うケミカルピーリングやレーザーを使って行うメディカルピーリングなど皮膚科で受けられるものがあります。セルフで行うピーリングよりも、皮膚科で行うピーリングの方が高い効果が得られます。ピーリングのやりすぎは角質層そのものを薄くしてしまい、赤みや乾燥を引き起こすこともあります。自宅で行う場合は週1回程度の使用にとどめましょう。
まとめ スキンケアには欠かせない「角質」ケア。角質は本来すこやかな肌に必要なものですが、ターンオーバーの乱れや外的刺激によって肌の表面に厚く溜まり、肌荒れやごわつき、シミなどの肌トラブルの原因になることがあります。角質による肌トラブルを防ぐためには、肌のターンオーバーを正常化させ、必要以上に角質を溜め込まないようにスキンケアを行うことが大切です。(この記事の監修:Ema鍼灸マッサージ治療院院長 / 江波戸恵美 先生)
角質肥厚(かくしつひこう): 過角化hyperkeratosis:異常角化の一つ。生理的な範囲を超えた角質肥厚がある。角質細胞の核の消失する正角化と核が遺残する不全角化(錯角化)とを区別する。アトピー性皮膚炎など種々の炎症性疾患では普通に観察される。先天性角化症では発症病理を反映して種々の病態がある。例:正角化を示す角質細胞が厚く固着する場合は伴性遺伝性魚鱗癬を、厚い角質細胞層に反して顆粒細胞層が減少ないしは消失するときには尋常性魚鱗癬を考える。腫瘍においては所見が一定しない。過角化症は、ベムラフェニブ(Vemurafenib)およびダブラフェニブ(Dabrafenib)などのB-Raf阻害薬によっても引き起こされ得る。組織学的には、アトピー性皮膚炎患者は、炎症細胞の濾過において表皮の肥大および角質増殖を示す。デンドロビウム多糖濃縮グリコピドの凍結乾燥(Dendrobium-PEG-Lyophilized)の免疫抑制機能は、肥満細胞阻害および酵素ダウンレギュレーション(マトリックスメタロプロテイナーゼ、MMP)の観点から臨床的に有用であると思われる。
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