2018年06月26日京都大学大学院などの研究グループが、キウイフルーツを含むマタタビ属の植物の性別を決定する遺伝子を発見した。遺伝子は、植物ホルモンのサイトカイニンに反応。雄花にサイトカイニンを処理すると半雌花が確認され、一部では着果も見られた。授粉が要らないキウイフルーツの育種に役立つとみる。キウイフルーツには雄株と雌株があるが、開花まで性別を判断できない。播種(はしゅ)から開花まで4年かかり、判別に時間がかかることが育種の一つの課題となっていた。研究グループは、8種類のマタタビ属で、雄株と雌株のゲノム配列を比較。雄株のY染色体上に、雌しべの発達を抑える遺伝子を発見。性別の決定に強く関与していることが分かり、「ShyGirl(シャイガール)」と名付けた。同遺伝子を解析すると、植物ホルモンのサイトカイニンが雌しべの形成に大きく関与していることが分かった。人工サイトカイニンを開花前の雄花に処理したところ、雄花の中に一部発達した雌しべが確認できたことから、同遺伝子が、サイトカイニンを介して性別を決定していることが明らかになった。遺伝子を調べれば性別の早期判別が可能になる。また半雌花化した雄花の一部では着果を確認した。同大学大学院農学研究科の赤木剛士助教は「性別決定遺伝子の変異系統ができれば、両性花を持つキウイフルーツが作れる」と説明。授粉の省力化とコスト削減につながるとみる。
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