( エーブィエ バイオファーム)毎日新聞2018年7月14日 10時44分(最終更新 7月14日 進行性の乳がんと診断された神奈川県鎌倉市の会社員、白戸ミフルさん(39)が、コミックエッセーで夢だった漫画家デビューをした。6月末に刊行された初の単行本は「乳がんステージ4だった私が、それでも合コンに行きまくって救われた話」(キノブックス)。今も3カ月おきの通院と服薬を続けるが、「つらいことを楽しくする」をモットーに、がんサバイバー(経験者)としての活動を続けていきたいという。平日は仕事と飲み会、週末はゴルフやイベントに飛び回っていた白戸さんに乳がんが見つかったのは4年半前。入浴中に右の乳房のしこりに気付いたのが最初だった。3カ月後の職場の健康診断をきっかけにステージ4の乳がんと判明し、抗がん剤治療、がん摘出手術を受けた。その後、骨への転移が分かり、放射線治療やホルモン治療も経験した。同僚らに話せず、泣きながら眠る日が続いた。抗がん剤で抜けた髪の量に驚き、本物か確かめようと思わず口に含んでしまったこともあった。「乳がんステージ4だった私が、それでも合コンに行きまくって救われた話」の一場面=キノブックス提供 一方で、限られた人生で「やりたいことは全部やろう」と思うようにもなった。小学生の時に憧れていたのが漫画家。同じ乳がん患者として勇気をもらっていたタレントの小林麻央さんが亡くなったこともあり、「自分でもできることを」と闘病体験を描く決意をした。コミックは、闘病のつらさをリアルに伝えつつ、悲壮感は漂わせない。抗がん剤で痩せたことに喜んでショートパンツをはき、なくなった眉を立体的に見せる工夫を楽しんだ。「合コン」は20代前半から2500回以上参加するほど好きで、闘病中も行き続けた。かつらを着けているのを打ち明けられず交際を諦めたり、「がんの私を好きになる人なんているの?」と自問したりした苦い思い出も、隠さず描いた。今は「がんになったことを感謝している」とも言う。周囲の心配が過剰と感じる時もあり「普段と変わらず接してくれれば」と訴える。「がん患者がカミングアウトしやすい世の中になってほしい」「がん治療も気持ち一つで楽しく乗り越えることができる!」。最後のページには、そんなメッセージを添えた。【谷本仁美】
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