iPS分化能力、ドナーにより差京大グループ指摘印刷用画面を開く人のiPS細胞から分化させた肝細胞様の細胞。ドナーごとに性質が異なっていた(梶原正俊研究員提供)人のiPS(人工多能性幹)細胞は、細胞の提供者(ドナー)によって、肝臓の細胞に分化する能力が異なっていることが京都大iPS細胞研究所の青井貴之教授や山中伸弥教授、梶原正俊研究員らのグループの研究で分かった。iPS細胞をさまざまな細胞に分化させたり、標準化するためには、ドナーの遺伝的特性を考慮する必要があるという。米国科学アカデミー紀要で17日発表する。iPS細胞が肝細胞や心筋細胞などに分化する効率は、細胞株ごとに異なる。ドナーの遺伝的特性や培養条件、作製元の細胞の種類などで差が生じると考えられているが、詳細は分かっていない。グループは、パーキンソン病の2人を含む3人から皮膚細胞と白血球の提供を受けてiPS細胞を作製し、それぞれ肝細胞様の細胞に分化させた。肝細胞様細胞がつくる分泌タンパク質の合成量を比較すると、ドナーによる違いは最大3倍あったが、皮膚細胞と白血球の違いによる差はほとんどなかった。青井教授は「今後はiPS細胞の研究で、ドナーをそろえて比較するという視点が重要になる」と話している。
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